神保町の夏
酷暑です。
神田神保町のビルの谷間にある鶴谷洋服店は、
西向きの店舗のため、強い西日を受けます。
服地が焼けないように、伯父もかなり気を使っておりました。
また、洋服作りはアイロンを使いますので、
夏は暑くこたえたに違いありません。

そんな夏は、毎日のようにトマトとらっきょうを食べていた様です。
冷たい物はあまり摂らず、熱い緑茶を好んでおりました。
伯父も伯母も、昨今の健康情報などとは無縁でした。
「身体に良いから」では無く、ただ好物が偶然理にかなっており、
夏バテ予防にもなっていたのです。

打ち水も、かつては涼をとる当然の手段でした。
伯父や伯母の時代はもちろん、今も神保町の古いお店には、
欠かさず打ち水をしている所が多く、頭が下がります。